校長あいさつ



         石手川に寄せて ― やればできる 誇れる拓南 ―
           
 

                                             校長 和田 瑞穂
 「若鮎の 二手になりて 上りけり  子規」
 自宅のすぐ近く、出合橋北詰にこの句碑があります。小学生の頃から、二つの川が出合う土手を散歩しながら、上流の ことを漠然と想像していました。もちろん、「行ったことのないところ」ではありません。立花橋も永木橋も新立橋も、 何度も通ったことがあります。それでも、石手川の流れを見ながら、「この川の上流はどんなところなのだろう」と なんとなく胸がざわざわとしていたものです。
 拓南中学校への赴任が決まったとき、幼い頃の自分と今の自分がつながったように思いました。あのざわついた気持ち を解決せよということかもしれません。
 しかしながら、なぜこの地域を「拓南」というのか、そんなことさえも分かっていません。そこで、校長室に置いてあ った素鵞公民館と拓南中学校のそれぞれ創立五十周年記念誌を開いてみました。
 すると、そこには、私が全く知らなかった「石手川上流(私にとって)」の歴史が詳しく書かれていました。城下の水 害を防ごうとした足立重信の湯山川の付け替え工事は、この地域の水との戦いの始まりであったこと、立花地区の条里制 の崩れは水の流れの爪痕であることに、まず驚きました。土手にある小さな突堤が、水の勢いを抑える工夫の名残である ことだったとは……。反面、この石手川から苦労をして田に水を引いたことが地域の発展につながったのですから、 その恩恵も計り知れないものがあります。この拓南地域は常に石手川とともにあったことを知りました。
 そして、加藤拓川についての記述の中に、「拓川は石手川の別名」という言葉を見つけ、心が晴れました。「拓南」と は「石手川の南」ということだったのです。石手川の歴史を考えると、別名を「拓川」ということも理解できます。多く の人の苦労によって切り開かれた川が石手川なのです。ですから拓南地区の人々は石手川を愛し、誇りとしているのでし ょう。
 私は、「拓南」の名を持つ地域で育つ拓南中学校の生徒には、石手川とともにわが郷土を切り開いてきたの方々の思い を受け継ぎ、地域の一員として何ができるのかということを考えることのできる人間になってほしいと願っています。 そして、多くの体験を通して、自分は人の役に立てる力を持っているのだいう自己効力感を持ち、「なりたい自分」を 目指して努力する生徒を育てたいと考えています。 
 「やればできる 誇れる拓南」長年本校に受け継がれたこの合言葉は、私の願いを端的に表しています。そこで、この 合言葉を教育目標として掲げました。
 今も、毎日見る石手川の流れ。この流れにもらった縁を大切にし、拓南の生徒たち、保護者の皆様、地域の方々、そし て教職員とともに、日々を楽しみたいと思っています。






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